ファンダ分析で中小型お宝株探し

中小型株の銘柄分析と定点観測をします。

中小型株お宝銘柄探し 6267 ゼネラルパッカー

サマリー

ゼネラルパッカーは、高い技術力をもって新市場の開拓や海外展開を進めている、包装機器事業者です。ここ数年間で順調に海外売上を伸ばしてきましたが、今期は海外向けの新機種の投入や積極的な販促を見込む投資の年となっており、一時的に減益となっています。来期には再び元の軌道に戻り、元の利益率水準となることを考えると、市場の期待が低い今のうちに投資をし、来期に大幅増益となったところで刈り取ることが期待できます。多少長い付き合いになることを覚悟のうえで、現物で持てるのであれば、ローリスクハイリターンが期待できると思います。

ファンダ分析①事業内容と成長性

ゼネラルパッカーは、食品やペットフード、医薬品等のパッケージング機械を製造しているメーカーです。ドライと言われる乾燥食品等のパッケージング機械で国内トップシェアですが、近年ではペットフードなどのウェット市場も強化しています。

同時に海外での拡販に力を入れており、順調に海外売上を伸ばしています。
そのほかに、M&Aによって子会社となったチョコレート製造機械事業がありますが、こちらも国内ではトップシェアになっています。

  • 国内包装機械(売上の65%):ゼネラルパッカーの基盤事業です。粉末やかつお節といった、ドライ品の中でも難易度の高い領域に対応できる技術力を持っており、ハイエンド機に強みを持っています。ドライ領域は既にシェアが高く、成長は難しいですが、近年強化しているウェット領域ではまだシェアが低く、シェア拡大によって順調に売上を伸ばしています。新規顧客の開拓、ワンストップソリューションの提供など、戦略的にも正しい方向に進んでおり、引き続きウェット領域での成長が期待できます。

  • 海外包装機械(売上の20%):ゼネラルパッカーが直近最も力を入れている領域です。現在実行中の第5次中期経営計画では、代理店のさらなる開拓と代理店の販促支援を通じた、欧米・中華圏・ASEANの三極体制の確立を進めており、結果として2014年7月期からの5年間で売上が3倍以上になりました(4.4億⇒13.7億)。
    現在は中国とASEANが中心ですが、直近で北米向けに新開発された機種も投入されており、海外でのさらなる成長が期待されます。

  • 食品生産機械(売上の15%):買収によって獲得した事業で、市場は横ばい、今後も大きな成長は期待しづらい事業です。しかし、包装機械事業と共同で展覧会に出展する等の取り組みを進めることで新規の受注もとれており、双方向での式顧客開拓が期待できる事業です。

ファンダ分析②株価水準・割安度

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チャートは引用/転載自由の株ドラゴンさんにお借りしています。

ゼネラルパッカーの株価は、第一四半期決算(12/2)に向けて期待を織り込んで上昇していきましたが、決算を経て元の水準に戻りました。決算自体は好決算でしたが、株主の期待は更に高かったということでしょう。

ゼネラルパッカーの2,000円という株価は、PER8.5倍程度です。一般的に見ても割安な水準ですし、海外での成長が期待できる企業としてみると、かなり割安な水準です。

加えて、今期は海外向けの新機種を複数投入するということで、例年よりも利益率が低くなっています。IR資料によると、新機種は最初の3-4台目まで低い粗利で提供するため粗利率が悪化すると同時に、展示会などに積極的に出展することで販管費が膨らむためです。したがって、来期以降に利益水準が戻ることを前提とすれば、実際のPERはさらに低いとも考えられます。

株価上昇トリガー・投資戦略

ゼネラルパッカーの株価上昇のトリガーは、決算発表によるEPS/PERの見直しです。前述の通り、今期はゼネラルパッカーにとって仕込みの年であり、海外の利益増が期待できるのは来期のため、最大のトリガーは2020年9月の決算発表です。同時に新中計も発表されると想定され、新中計によるPERの押し上げも期待できます。

ただし今期も第1四半期は順調に進捗しており、通期の上方修正がある可能性はあります。その場合は、来季への期待も織り込む形で、じわじわと株価が上昇していくかもしれません。

いずれにせよ、直ぐに株価が上昇するトリガーがあるわけではありませんので、1年かけて2倍に育てていくタイプの銘柄かと思います。2019年のナガオカほどではないと思いますが、ある程度の我慢も必要かもしれませんので、現物である程度長期の付き合いを念頭にもっていく必要があります。

その他のリスク

現時点では、かなり板が薄いです。好決算の銘柄のため、売り崩しが入ったとしてもある程度買いも入ると思いますが、板の薄さゆえのボラティリティや、万が一業績が悪化した場合に塩漬けになるリスクはある程度あると思います。

以上、ゼネラルパッカーの銘柄分析でした。
こちらの株価の推移については1月11日頃に定点観測記事を出します。

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