ファンダ分析で中小型お宝株探し

中小型株の銘柄分析と定点観測をします。

中小型株お宝銘柄探し 7059 コプロホールディングス

サマリー

コプロホールディングスは、2019年3月にマザーズに上場した、建設業界向け人材派遣の会社です。40代前半の創業社長の元、採用・教育・マッチング・定着のそれぞれのプロセスに力を入れ、毎年2ケタ成長を実現してきました。まだまだエリア拡大による成長余地が残されていると同時に、創業社長の下で東証1部上場に向けたアクションなども期待でき、じわじわと株価が上がっていくのではと思います。PERも12倍とマザーズの中では平均より低めの水準のため、下値余地も限定的と考えられ、中長期で安心して持てる銘柄ではないかと思います

ファンダ分析①事業内容と成長性

コプロホールディングス(以下コプロHD)は、大手建設業向けの技術者派遣を行っている、人材派遣会社です。技術者の高齢化・引退による人材不足というトレンドの中で、ベンチャーならではのコストを抑えた採用、きめ細やかな教育とフォローを特徴とし、着実に業績を伸ばしてきました。
近年は建設業に加えてプラント業界への派遣を強化しており、順調に進捗しています。

なおコプロHDは、足で稼ぐスタイルで有名な一流ファンドマネージャー苦瓜氏の、大和住銀日本小型株ファンドにも組み入れられています。2019年3月の月次レポートにて、「従業員の定着に努めたことなどにより、同社の平均派遣料金/賃金は業界最大手を大幅に上回っています」と評価されており、そのビジネスモデルは一流のファンドマネージャーが認めるところとなっています。
(参考URL)https://www.daiwasbi.co.jp/fund/pdf/0841/0841_201903.pdf

  • 建設業界向け(売上の90%):コプロHDの主要事業で、建設・土木・設備・CADといった領域で人材を派遣しています。スーパーゼネコン5社や大手ハウスメーカーとの取引があり、順調に派遣技術者増もあって、2019年3月期は前年比20%弱の売上成長を実現しました。派遣業の売上は派遣できる社員数に規定されますが、コプロHDは国内の支店増設余地がまだあり、今後も継続的に技術者を増やすことができると想定されます。なお現在は採用において新卒を含む未経験者が40%ですが、競合の夢真HDは90%になっています。未経験者が増えていくことで、現在10%の営業利益率が、夢真HDの17-8%に近づいていくと考えられます。
    技術者(特に未経験者)の獲得・定着強化という観点では、採用・教育・マッチング・フォローの4つにおいて独自の視点でケイパビリティ強化を図っています。

  • プラント業界向け(売上の10%):新規事業として始まったプラント業界向け派遣は順調に進捗しており、2019年3月期には売上が前年の4億円から11億円へと拡大しました。2020年3月期もさらに18億円へと7億円の成長を見込みますが、半期終了時点では、予定通りの進捗を見せています。

ファンダ分析②株価水準・割安度

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コプロHDの2,360円という株価水準は、PERで11-12倍です。
一般的に見れば、割安でも割高でもない水準ですが、売上と利益が年率20%で成長している企業に対する評価としては、低い評価となっているように見えます。

なお、直近は11/13の半期決算に向けて最高値の2,700円を付けたのちに、決算を受けて2,360円まで急落しました。これは第一四半期の進捗が若干よかったため、半期決算での通期計画の上方修正が期待されたものの、上方修正が行われなかったためです。
とはいえ半期決算自体は上振れ着地をしており、後期も採用・営業が順調に進捗すれば、通期での上振れも期待されます。

株価上昇トリガー・投資戦略

株価上昇のトリガーは大きく、四半期決算や決算発表によるEPS・PERの修正と、株式分割など東証1部を見据えたアクション、可能性は低いですがファンドへの新規組入などが考えられます。しかしこの銘柄のポイントは、野心のある若手社長が率いる、上場したばかりの銘柄であるということです。直接上記のようなトリガーが引かれなくても、「東証一部上場に向けて株式分割をするんじゃないか」「半期決算も悪くなかったし通期上方修正するんじゃないか」「海外技術者の活用といった新ビジネスを推し進めるのではないか」といった期待で、じわじわと株価が上がっていくことを期待できる銘柄ではないかと思います。

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チャートで見ても、基本的には上昇トレンドにあると考えられますし、業績が大崩れするリスクは小さく、下値も限定的と考えられるためで、長期でじわじわと上げていくのを楽しむのがいいのではないかと思います。急騰の可能性はそんなにないと思います。

その他のリスク

基本的にリスクというリスクは見当たりません。有名ファンドに組み入れられていることからも、当面はあまり心配ないように思います。直近でのコンサルティング契約というリリースが少しだけ気になりますが、普通こういったリリースは出さないので、ある意味コンサル側もコミットしているという意味ではいい関係が築けているのかもしれません。 

以上、コプロHDの銘柄分析でした。
こちらの株価の推移については12月14日頃に定点観測記事を出します。

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