ファンダ分析で中小型お宝株探し

中小型株の銘柄分析と定点観測をします。

定点観測 6867 リーダー電子

こちらの記事は6867リーダー電子の定点観測記事です。
過去の分析記事はこちらをご覧ください。

中小型株お宝銘柄探し 6867 リーダー電子 - ファンダ分析で中小型お宝株探し

観測開始からの株価推移

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2016年1月からの株価推移

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株価の状況

リーダー電子の株価は12月末から1月にかけ、第三四半期決算での上方修正への期待を織り込んで上昇を続け、一時1,600円を付けました。しかし、決算を経て株価水準は1,200円まで戻っています。1,200円はPERでいえば12倍の水準であり、高成長かつMSワラントによる希薄化も完了している中では割安と考えられますが、今期の会社予測の数字に懐疑的な投資家の比率が高まっているということかと思います。

決算の状況

 

第三四半期決算までの累計では、営業利益が昨年比+4%に留まっており、本決算の予測である前年比+60%という数字に対して、懐疑的な投資家が増えています。

実際のところリーダー電子は利益の多くを第四半期に生み出す構造になっており、第三四半期までの進捗はさほど意味を持たないのですが、そこまで細かく数字を見ている投資家は多くない(またはわからない振りをして下方トレンドに乗る投資家が多い)ため、決算後に大きく株価を下げています。 

今回決算前に期待が高まった一つの理由が、半期決算までの営業利益が昨年比+200%となっていたことがあります。ここから+4%まで落ちてしまったことが、失望の要因となっていますが、仮説的には、Phabrix社買収により第四四半期偏重の構図がさらに強まったためだと思います。Phabrix社も利益は第四四半期に大きく出る会社ですが、一方で買収に伴うのれんの償却は各四半期均等に行われるため、第三四半期が赤字、第四四半期が高利益として連結されます。

  • 第一四半期:利益10、のれん償却-20
  • 第二四半期:利益30、のれん償却-20
  • 第三四半期:利益10、のれん償却-20
  • 第四四半期:利益50、のれん償却-20
  • 合計   :利益100、のれん償却80

みたいなイメージではないかと思います。なので第三四半期だけを切り取るとファイナンシャルが悪化したように見えるのではと思います。

いずれにせよ、特段問題が起こっているようには見えませんので、ファンダメンタルに期待する方は、持ってもよい水準かと思います。

その他の状況

リーダー電子の株価を押さえていた要因に、企業買収に伴う増資による、株式の希薄化がありました。MSワラントで20%以上の希薄化が行われたこともあり、希薄化完了までは株式を買いづらい状況でしたが、権利行使は完了したため、こうした不安要因は取りのぞかれました。またMSワラントはよく赤字企業の延命に使われるためイメージが悪いですが、今回はMSワラントの行使中に株価が上昇し、調達額が増加したため、MSワラントを使って正解だったということかと思います。

 

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