ファンダ分析で中小型お宝株探し

中小型株の銘柄分析と定点観測をします。

中小型株お宝銘柄探し 4644 イマジニア

サマリー

イマジニアはメダロットという2000年ごろに流行したIPを持っており、そのIPのスマホゲームのリリースを控えている銘柄です。そのためIPの活用による企業価値の向上を見込んだPERの上昇が期待されており、リリースに向けて株価が高まると想定されます。
ただし、事前登録者数などが思うように伸びない場合、PERが切り下がっていきますので、株価と事前登録者数を睨みながら、適切なタイミングで抜けることが必要です。

ファンダ分析①事業内容と成長性

イマジニアの事業はコンテンツ事業一本です。内訳はわかりませんが、リラックマなどの他社IPを借りて展開するキャラクター関連事業と、フィットボクシングなど、自社IPでのゲーム開発事業があります。

2019年3月期は、フィットボクシングというニンテンドースイッチ向けゲームソフトが小ヒットしたことで、売上・営業利益ともに前年比+10%強を実現しました。

ただし、このタイミングでイマジニアに投資するにあたっては、既存の事業について考えることはそこまで重要ではありません。というのも、今後のイマジニアの株価を大きく左右するのは、2000年頃に大ヒットした「メダロット」のスマホゲームのリリースであり、株価を決めるのは業績ではなく、将来の業績に対する期待だからです。

というのものガンホー(パズドラ)やミクシィ(モンスト)のように、スマホゲームがヒットすると、コンソールのゲームとは桁違いの利益が生まれ、株価が大化けします。
売り切りのコンソールでは5,000円×販売本数がゲーム自体の売上になるのに対し、スマホゲームでは平均課金額×販売本数がゲームの売上になるからです。熱狂的にゲームにはまってくれる人が多ければ、平均課金額は簡単に5,000円を上回ります。

話をメダロットに戻しますと、メダロットはイマジニアの代表的なIPで、累計330万本のゲームソフトを売り上げています。最も売れていたのがメダロット2~4で、ゲーム・アニメなどの熱狂的なファンが現在の30歳前後に多く存在します。その後もシリーズは継続していますが、売上は徐々に落ちていっていると推察されます。

これまでイマジニアは、メダロットのスマホゲーム化に踏み込まずにいました。メダロットはコレクション要素の強いゲームであり課金ガチャとの相性が抜群、しかもスマホゲームの主要課金層である30代前後に熱狂的なファンがいるにもかかわらず、自社の強力なIPが持つ市場機会を活かさずに来たのです。

そのメダロットのスマホゲームが出るということで、うまくいけば業績が急成長しますし、業績が数字として表れる以前でも、期待による株価上昇が望めます。

ファンダ分析②株価水準・割安度

イマジニア 株価 チャート

チャートは引用/転載自由の株ドラゴンさんにお借りしています。

9/3のゲームの事前登録開始のタイミングで、イマジニアの株価は800円から900円にジャンプしています。その後も上がり続け、ついに1,000円をタッチしてしまいました。

イマジニアのPERは19.5倍ですが、既に期待に基づく需給相場に入っておりますので、PER自体を見ることにはあまり意味がありません。市場の期待値が低下した場合には、容赦なく株価が下落することでしょう。配当がそれなりにある会社ですので、メダロット分の期待がなくなったとしても、そこまで激しく落ちることはないと思います。元の水準であるPER16倍を参考に、PER13~15倍程度で考えておくのがいいのではないでしょうか。

株価上昇トリガー・投資戦略

イマジニアの株価上昇のトリガーは、メダロット関連のリリース(事前登録者数の増加、ゲーム情報の提供など)です。リリース後は業績にヒットしてきますので、アプリストアのセールスランキングの上下動による期待の変化、さらに半年くらいの時間軸で見れば、業績修正によるEPS/PERの見直しも入ってきますが、業績変化が見えるほどのヒットであれば、それまでに大きく上がります。

  • メダロット関連のリリース事前登録者数は、メダロットのスマホゲームがどれだけ成功するかを占う上で重要な指標になります。ここが伸びなければ投資家は期待値を下げますし、伸びてくると期待値を上げてきます。また、定量情報ではありませんが、ゲーム画面やストーリーのリリースも、ゲームが面白そうか、はやりそうかを主観的に判断するアイテムになりますので、株価に影響します。

  • アプリストアのセールスランキング:売上はすぐには見えてきませんので、売上の先行指標としてアプリストアのセールスランキングが使われます。

現時点ではメダロットがスマホゲームとしてどこまで成功するかが見えていません。事前登録開始から3週間ほどたって、まだ登録者数は4万人しかいません。メダロット2-4のユーザーを巻き込めれば10万人は行けるはずですので、十分にリーチできていないか、または魅力がないと思われているかどっちかです。後者の場合はゲームとして失敗する可能性が高いです。

なのでイマジニアにおいては、登録者数の伸びを見つつ、需給状況を見つつ、リリース前に抜けるかリリース後まで持ち続けるかを常に考える必要があります。なお今は配当の権利獲得前であることもあって、期待の方が大きく買いに勢いがありますので、もう少し上がっていくものと考えられます。

その他のリスク

イマジニアのリスクについては上述のとおり、アプリの失敗以上のものはありません。
ただし、現在イマジニアには、仕手・筋・本尊などと言われる、操縦者がいるように見えます。仕手の説明はまた今度にするとして、仕手は上昇モードのうちは味方ですが、抜けるタイミングでは大きく需給が悪化しますので、注意が必要です

以上、イマジニアの銘柄分析でした。
こちらの株価の推移については10月21日頃に定点観測記事を出します。

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